捏造写真と戦争

既出の情報ですが、記録も兼ねて、二例紹介します。
 

イラク戦争の地上戦「イラクの自由作戦」が開始され、首都バクダッドが陥落した2003年4月9日、イギリス・ロンドンの新聞Evening Standard紙が「首都バクダッド陥落に歓喜するイラク市民」と説明をつけて掲載した写真には、たくさんのイラク人が手を上げて歓喜する様子が写っていた。この写真によって、イギリスでは「この戦争はイラクの市民を解放するための正義の戦争である」との認識が高まった。
ところが、その写真は、画像編集ソフトによるコピーアンドペースト加工により、実際よりも群集が水増しされた写真だった。
実際のイラク人の数は報道された写真よりも少なかった。
2003年4月9日、イギリス・ロンドンの新聞Evening Standard紙の捏造写真

大統領予備選挙中、ベトナム反戦運動で活躍し「保守派の敵」というイメージのあるジェーン・フォンダと一緒に写っているケリー大統領候補の写真がインターネットで流通し、英国デイリーメール紙とメールオンサンデー紙に掲載され、「ケリーなんて奴が大統領になるなんてとんでもない」という世論が保守系論壇で沸騰しケリーの人気はダメージを受けた。*1
http://med-legend.com/mt/archives/images/kerry_jane2.html
ところが掲載された写真は合成された捏造写真だった。
元の証拠写真はコレ。
http://tinyurl.com/cmkze
http://tinyurl.com/d46wv

 
情報操作は、戦争がらみで発生するケースが多いです。ほとんどそうだと言ってもいいかもしれない。
戦争は人を殺害するという究極のモラルの逸脱ですので、その戦争の肯定は、あらゆるモラルの逸脱につながります。人を殺すのが良いことなのですから、騙すことぐらいどうってことないということなのでしょうか。
戦争に関る人や戦争に寛容な人たちが情報操作にも寛容な理由は、ある種の「モラルのダブルスタンダード」がその人たちの心の中にあるためかもしれません。
言うまでも無いことですが、戦争にもルールがあります。勝てばいいというものではありません。
 
関連ログ。
 

イラク戦争報道管制問題(その8)
http://zirr.hp.infoseek.co.jp/020245.html

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