ライブドア掲示板「したらば」:掲示板一時閉鎖発動

鎌倉さんのところの電子掲示板「おたくちゃんねる2」がサーバ管理者権限でアカウントが一時停止されている模様。
一時停止の理由は「livedoor利用規約第8条(禁止事項)第1項(9)「選挙運動又はこれに類似する行為、公職選挙法に違反する行為」に抵触する恐れ」とのこと。
 

オタクちゃんねる2
http://jbbs.shitaraba.com/news/535/

オタクちゃんねる2 2005年9月9日現在のキャプチャー
2005年9月9日現在のキャプチャー

 
おたくちゃんねる2だけが一時閉鎖されている理由はよくわからないです。選挙前に書かれた安倍晋三のマル秘情報のコピペあたりが支持者にチクられでもしたのでしょうか…。
今後の対応は鎌倉さん次第だとは思いますが、選挙期間中の「再起働」(鈴木宗男語)*1は無理かもしれません。(くだらない規制に対抗するためのパワーは別なところところに注いだ方がいいという判断で放置するという選択もありだとは思いますけども)
 
と、ここまで書いた後、鎌倉さんのブログを見たらステータスを表明していました。
ほとんど新たな書き込みをしていない板がなぜ停止されるのかサッパリ判らんとのことです。
 

http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20050910#1126301510

 
ますます一時閉鎖される理由がわからんなぁ。
リアルタイムで掲示板を見ているわけではないのでなんとも言えない部分もありますが、ライブドア社が“過剰な自粛”をしているとしか思えない。
 
当該掲示板の掲載情報は、公職選挙法で言うところの「選挙運動」ではなく、単なる「政治活動」もしくは「情報活動」でしょう。
一万歩ぐらい譲って万が一「選挙運動に該当する情報の更新」があったと仮定しても、選挙期間前に更新された情報は問題にならないはずですので、選挙期間中の問題と判断される投稿だけ表示させなければいいのに、と思うのは私だけでしょうか。
そもそも一時閉鎖する理由が無いと思いますが、全体を閉鎖するのはちょっとやりすぎという感じがします。
言論表現の自由の規制の大半は、“自粛”という形をとって実現されます。
今回の件で、“疑わしきは自粛”という風潮が広まり、本来人々の心の中から失われるべきではない情報が失われることを、私は懸念します。
 
まぁライブドアのサービスに期待することの方が問題だという判断もありだとは思いますけれど。いずれにしてもライブドア社には説明責任があるでしょうし、掲示板サービスのあり方が問われそうです。
 
ライブドア関連報道など。
 

JANJAN
初の「ブログ選挙」とライブドアの言論規制
http://www.janjan.jp/media/0508/0508251463/1.php

それにしても、問題なのは、今回のライブドアの対応であろう。自社の社長が総選挙に立候補するからといって(もちろん、そんなことは明文化されていないがそれ以外にどのような理由があるのだろうか)、ウェブ上の議論を管理・統制しようとするのは果たして許されることなのだろうか。少なくとも、ライブドア・ブログのユーザーの目線に立った場合、これは「ライブドア社長職の人物が立候補することによる実害が発生した」(参考:狗神財団総合研究所・政治経済関連・Blog出張所 「ライブドアの言論統制が始まった!!」)としか言いようがないであろう。
また、一報道機関としても、自らの社長が出馬するゆえに報道方針を変える(ライブドア・ニュース「2005年衆議院議員選挙に関するlivedoorニュースの報道姿勢について」)というのも、なんとも情けないことである。
 もし、報道機関としてのライブドアというものを堀江氏が本気で考えているのならば、報道の中立性を保つためにも彼は辞職するべきではなかったか。ともかくも、ライブドアは再び、自らが公共圏であるブログ・スフィアのホストとして、また独立した報道機関として立つ資格も能力もないことをさらけ出したといっても過言ではなかろう。

時代遅れの公選法に沈黙する政治とマスコミ
http://www.janjan.jp/media/0509/0509072139/1.php

衆院選:ネット利用で神経戦 自民、民主両党
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/senkyo/news/20050902k0000e010068000c.html

 
関連リンク。
 

レンタル掲示板 したらば
http://rentalbbs.livedoor.com/
http://jbbs.shitaraba.com/

公職選挙法
(昭和二十五年四月十五日法律第百号)
最終改正:平成一七年六月二九日法律第七二号
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S25/S25HO100.html

 
関連報道
 

ネット企業に自粛ムード 選挙ブログ、個人勢い増す
http://www.kahoku.co.jp/news/2005/09/2005090801003018.htm
http://www.topics.or.jp/Gnews/news.php?id=CN2005090801003018&gid=G02
http://www.iwate-np.co.jp/newspack/cgi-bin/newspack.cgi?politics+CN2005090801003018_1
http://www.sanin-chuo.co.jp/newspack/modules/news/251505010.html
http://www.shikoku-np.co.jp/news/news.aspx?id=20050908000435
http://www.toonippo.co.jp/news_kyo/news/20050908010030181.asp

公職選挙法がブログ(日記風サイト)などインターネット上の選挙運動を禁じていることから、ブログのサービスを提供する大手ネット企業には、選挙特集への一般投稿を中止するなど「自粛」の動きが出ている。
一方、個人の選挙関連のブログ記事は公示後も急増している。総務省は「企業、個人でもネット上で特定候補の応援や批判は違反に当たる可能性もある」との立場だが、個人のブログ急増は、公選法を改正してネットによる選挙運動を認めようとする動きに影響を与えそうだ。
NTT系ポータル(玄関口)サイト「goo」の選挙特集は今月2日までにコメントなどの受け付けを全面停止した。「特定政党や候補者に言及した選挙運動とみられかねない書き込みが増えた」(担当者)ためだ。
堀江貴文社長が出馬したライブドア公選法に細心の注意を払う。社長ブログは先月16日に更新停止。個人向けブログのサービスも特定候補などについての記事は「削除する場合がある」と注意を呼び掛けている。
共同通信社

 
関連ログ。
 

資料:総務省のインターネット選挙に対する検閲
http://d.hatena.ne.jp/kitano/20050906/p1
中村敦夫公式サイトのマッド・アマノ作・自民党ポスターパロディに自民党が削除圧力
http://d.hatena.ne.jp/kitano/20040706

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*1:鈴木宗男 http://www.muneo.gr.jp/ 鈴木宗男氏の鈴木宗男事務所公認イメージソング「再起働」 「LUV北海道」はここで作られているらしい。→ http://dr-moh.hp.infoseek.co.jp/ 鈴木氏は当選圏にいるらしい…。