発禁処分「わいせつコミック」裁判・高裁篇
記号的表現の絵画(マンガ)がわいせつ罪に問われた日本出版史上初の裁判「松文館事件」の、高裁のルポルタージュが出版されています。オススメです。
発禁処分「わいせつコミック」裁判・高裁篇
長岡義幸著 道出版
ISBN:4860860241
http://www.michishuppan.com/publication/nonfiction/index.html
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「わいせつコミック」裁判 ― 松文館事件の全貌
判決で有罪となったことは、当事者にとってはダメージですけれど、文化全体にとって致命的なダメージになるとは限りません。
しかし、私たち自身が「こういう漫画表現は罪だ」と考え、私たち自身が漫画を排除することは、文化全体にとって致命的なダメージになり得ます。
今現在、出版界で発生しているダメージとは、そのようなダメージです。
だからこそ、事件がどのようなものであったかを知ることが大事でしょう。
私たちが事件に抗議することを諦め、忘却のなかに事件を置き去りにして、私たちの表現や出版流通を私たち自身が規制するということこそが、規制を求めた側が最終的に望むことだからです。
そういう意味で「発禁処分「わいせつコミック」裁判・高裁篇」は目を通しておきたい一冊です。
関連リンク。
■松文館
http://www.shobunkan.com/
貴志社長のあいさつ
http://www.shobunkan.com/top/saiban/kishi%20motonori.htm
成年コミック
http://www.shobunkan.com/sei/index.html
松文館のトップページにすごく懐かしい絵柄の漫画があるなあと思ったら、貴志社長がむかし描いていた漫画が出版されていたのですね。33年ぶりかぁ。
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