派兵の大義

それと、「撤退するな」とか「撤退しないと明言したことは評価できる」とかって、派兵を命令したコイズミが言うならともかく、一般の人が言えば言うほど主戦派の焦燥をより強く感じてしまって、失笑を禁じ得ないのは私だけでしょうか?
私は、「撤退するな」ではなく「派兵が間違い」という立場です。
そもそもこの戦争には大義もクソも無いのであって、派兵の大義は人質事件が発生してからの議論ではなく、派兵前の議論。
もちろん、だからといって既成事実としての派兵を既成事実として認めるべきだということにはならないのは当然で、自己の自由意思で撤退できる権限を持つ人は、撤退できたのに合理的理由無しで撤退しなかったという不作為の作為責任を免れることはできません。
今回の事件に照らせば、起きてはならないことですが、なにもしないことで殺されるかもしれないと知りつつ、且つ、合理的理由無しで何もしなかったら、それは「不作為の未必の故意」であって、結果責任は当然に問われるべきでしょう。