電話

8月25日、その電話はかかってきました。
 

トゥルルルルルル…。
カチャ。
(キタノ)「はい。北野です」
女性「もしもし。こちらI事務所でございます」
(キタノ)「はい。あの…」
女性「(一方的にしゃべって)まもなく選挙告示となりましたが、支援者のみなさまにIをよろしくおねがいしたいと思いましてお電話させていただきました。」
(キタノ)「はぁ。あのー失礼ですが、この電話は前衆議院議員比例区”選出のIさんの事務所からのお電話でしょうか?」
女性「はい」
(キタノ)「それで、どのようなご用件でしょうか」
女性「はい? 」
(キタノ)「どのようなご用件でしょうか」
女性「Iをよろしくということです。」
(キタノ)「Iさんに投票してくれという依頼でしょうか?」
女性「はい」
(キタノ)「あの失礼ですが、Iさんの事務所から電話がかかってくる心当たりが当方には無いのですが、この電話はどうして私のところにかかってきたのでしょうか? 電話帳で見て、てあたりしだいに電話していらっしゃるのでしょうか? 無差別に電話しているとすると…」
女性「(さえぎって強く否定して)いいえ! いえいえいえ、電話帳ではないんです。ちがいます」
(キタノ)「そうですか。ではどうして私のところに電話がかかってきたのでしょうか?」
女性「(ちょっと考えて)あの…名簿を見て電話させていただきました。電話帳からではないんです」
(キタノ)「いま名簿とおっしゃいましたが、それは何の名簿でしょうか?」
女性「ええと(言い淀んで)私も詳しいことはよくわからないのですけれども、名簿があるんです。名簿をもとに電話をかけております」
(キタノ)「答えになっていないと思うのですが…」
女性「あの少々お待ち頂けますか? 担当の者とかわります。(返事をする前にいきなり一方的に保留音)」
(キタノ)「…(2分ぐらい待たされる。電話かけた人は担当では無かったのか。そういえばこの女性は自分の名前を一度も名乗っていないな、などと考える)」
男性「もしもし、お電話かわりました」
(キタノ)「北野と申します。失礼ですが、あなたのお名前を伺ってもよろしいでしょうか?」
男性「花田と申します」
(キタノ)「I事務所の花田さん?」
花田「はい」
(キタノ)「それで、どのようなご用件でしょうか」
花田「まもなく衆議院選挙が告示されるということで、Iがこちらから出馬することになる予定になっていますので、支援者のみなさんに電話でご挨拶をして、ご支援をいただきたいとお願いしているところなんです」
(キタノ)「支援者? んーと、よくわからないのですが、どうして私がIさんの支援者なのでしょうか。なぜ私が支援の要請を受けているのかちょっとよくわからないのですけれど、この電話はどうやってかけているのでしょうか。電話帳で見て電話をしていらっしゃるのですか?」
花田「いえ、後援者名簿を見て電話しています。無差別に電話をかけているということではありません」
(キタノ)「そうですか。その後援者名簿というものはどういうものなんですか?」
花田「名簿は2003年の選挙の時に、後援者や後援の申請をいただいた会社のみなさんにご申請いただいたものですので、本人が知らない場合もあります。もし名簿からの削除を希望するのであれば削除しますが」
(キタノ)「私は申請した記憶が無いものですから、一応、申請したのは会社なのかどこなのか確認したいのですが」
花田「申請は申請した本人とその会社の代表の方とかが申請するというのが多いですが、後援者名簿は平岡さんの事務所で集めたものも入っていますので、申請者が誰なのかということはこちらではわかりません」
(キタノ)「は? (呆れて)後援者の名簿の申請者が、後援会でもわからないということですか?」
花田「はい。わかりません。もし削除を希望するのであれば削除させていただきますが、どうしますか?」
(キタノ)「それは私の個人情報を勝手に使って申請した人が誰でどういう経緯かにもよりますが、いずれにしても私の個人情報を勝手に流用したということであれば、場合によってはその申請者は個人情報保護法の違反者ということになってしまいますし、違法な活動に基いてIさんを支援していたということになりそうですね。だとすれば…」
花田「(あわてて)いやそれは…」
(キタノ)「(調子がでてきたので話を変えて)ちょっとうかがいますが、後援会というのは、会費かなにかを納入するといった金銭的な義務はありますか?」
花田「いえ、会費などはいただいておりません。すべて個々人の自由意思で献金するようになっています」
(キタノ)「そうすると、後援会に所属してもなにかを支払う義務は無いと理解してもいいですか?」
花田「はい。…名簿から削除ということでよろしいですか?(と幕引きしようとする)」
(キタノ)「どういう経緯で私の名前が使われていたのか確認したいところですが、まあ仮になにかのまちがいであれば削除してもかまいませんが。ただ…」
花田「そうですか。そうさせていただきます。(と言って一方的に切る)」
ガチャ。

 
いろいろあるようですねぇ、自民党のみなさん。
以前にも私は、いつのまにか党員になっていたことがありました。もちろん私には心当たりがまったくない。KSDが何百人と党費立替をしていたということがありましたが、そういうことなのかなと思ってました。小泉総裁になってもやってることはあいかわらずのようですね。勝手に党員扱いにしたって、私は協力しませんよ。
そういやI候補は「新幹線建設絶対実現!」を掲げていたり、造反議員野田聖子議員を地元に招いて講演させたり、日頃の言動を見ていると改革改革言っててもあんたのいったいどこが改革なんだよと言いたくなるような感じです。あくまでもこれは私の“印象”ですけれど。
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