民主党:「子ども有害情報保護法案」を見直しか

 
消息筋の情報によると、民主党「有害情報から子どもを守るプロジェクト」が2000年12月に策定した有害情報規制制度「子ども有害情報からの子どもの保護に関する法律案骨子」(下記民主党リンク参照)の精査・再検討に着手しているそうです。
「子ども有害情報からの子どもの保護に関する法律案骨子」は、意見募集をしたところ多くの批判が寄せらせれて国会提出を一時的に見合わせた経緯がありますが、再検討に着手したとの情報が事実だとすれば、民主党は有害情報規制制度の成立に向けた政治ステップを一歩進めていることになります。
というわけで、民主党の動向に注意を喚起する意味で、下記資料を掲載しました。
 

資料:衆院青少年特別委平成12年11月9日会議録「有害情報と少年非行との因果関係を調べよ」
http://d.hatena.ne.jp/kitano/20040516#p1

 
以下、民主党の現在までの有害情報規制政策の情報。
民主党を支持したり選挙で民主党の候補者に投票しているみなさん。民主党は、以下の情報の通り、有害情報規制推進を公約している政党です。
私は自由民主党公明党に投票しろとは言いません。言いませんが、民主党の青少年政策が本当にこれで良いのか、民主党候補者に投票する以外の他の選択肢が本当にまったく無いのかどうか、投票する前によく考えてみてください。
 


民主党
http://www.dpj.or.jp/
2000年1月16日 公約 「新しい政府」を実現するために/PART VII
http://www.dpj.or.jp/seisaku/sogo/SG0003-7.html#3-8

明日に夢が持てる国づくりこそ政府の使命である
「今は未来への投資の時代」と民主党は考える
3.二十一世紀に全面開花するIT革命に向けて積極的に投資します。
8 有害情報から青少年を保護するために
青少年の思考・行動に対する情報メディアの影響にははかりしれないものがあります。有害情報に関しては野放しにすることなく、規制と監視を強めます。

2000年7月31日
第149回臨時国会〜森首相の所信表明に対する代表質問
民主党・無所属クラブ 水島広子
http://www.dpj.or.jp/seisaku/sogo/BOX_SG0018.html

子どもたちの問題行動と、メディアによる有害情報の関係を指摘する専門家はたくさんいます。仮に犯罪に直結しなくても、幼い頃から有害情報に当たり前のように触れることが、子どもたちの精神面の発育に及ぼす影響は無視できません。
諸外国でも進められているように、子どもたちを有害な情報から守る法律を、日本でも早急に作る必要があると思います。これはもちろん、国家による検閲というような形をとるべきではありません。例えば、子どもにとって有害な情報であるか否かを親が判断して選べるようなシステム、また、町なかでも、子どもが有害情報に触れるのを防ぐような社会的なバリアを作るなど、地域社会の大人たちが子どもたちを守るようなシステムを作るべきだと思います。子どもを有害情報から守るための立法の必要性について、森総理はいかがお考えでしょうか。

2000年10月12日 
有害情報から子どもを守るプロジェクトが始動
http://www.dpj.or.jp/news/200010/20001012_kodomo.html

民主党の「有害情報から子どもを守るための基本法制定プロジェクトチーム」(肥田美代子座長、水島広子事務局長)は、12日、国会内で第1回会合を開いた。

2001政権奪取大作戦:おかしなことなくし隊」
鳥取県◆12月18日(月)
弁士=田中甲・川内博史近藤昭一・山村 健・山田敏雅
地元議員=山内おさむ衆議院議員
http://www.dpj.or.jp/dash2001/tottori.htm

Q.「私はPTAをやっています。40人が一クラスを持っています。一人で40人を見るのは難しいのではないかと思います。副担任や少数学級が好ましいのではないでしょうか?。また、テレビの悪影響についてどうお考えでしょうか。」
(略)
田中甲
「私は、教育とは社会で生きる力を与えることだと思います。それが、できていないのが今の教育です。子供たちに刑事罰を与えるだけでは、教育改革にはなりません。まず、ゲームが心配です。イギリスでは7歳までバーチャル体験を禁止しています。」
山田敏雅
民主党は有害情報防止のワーキンググループを作っています。子供たちに対して諸外国並みの教育的情報規制も必要ではないでしょうか。」

2000年12月26日
「子ども有害情報からの子どもの保護に関する法律案骨子」について
有害情報から子どもを守るための基本法制定プロジェクトチーム
座長 肥田美代子
事務局長 水島広子
http://www.dpj.or.jp/seisaku/jinken/BOX_JK0021.html

私たちは、有害情報から子どもを守るための法律を検討することを目的として、本年10月、民主党内にプロジェクトチームを設置しました。以来、関係団体や省庁、学者の方々からご意見等をいただきながら、取り組んでまいりましたが、このたび「子ども有害情報からの子どもの保護に関する法律案骨子」(別紙参照)として取りまとめました。
 内容につきましては、まだまだ不十分な点や不明瞭な事項などあろうと思いますが、皆さまから積極的なご意見等をお寄せいただければ幸いです。
 今後は、お寄せいただいたご意見やご助言を参考にして更に内容を精査し、できるだけ早期に法案として仕上げてまいりたいと考えております。
★あなたのご意見を下記のメールアドレスへお寄せください。
専用メールアドレス protect@dpj.or.jp
(略)
子どもを有害情報からの子どもの保護に関する法律案骨子
(略)
十七 中央子ども有害情報対策委員会
1 内閣府に、保護者等として子ども有害情報からの子どもの保護を行う者を代表する委員、情報の提供等を行う事業者を代表する委員及び学識経験のある者である委員からなる中央子ども有害情報対策委員会を置く。
2中央子ども有害情報対策委員会は、七の施策の策定に際し意見を述べ、情報の提供等を行う事業者が講ずべき措置に関する指針を定め、及び情報の提供等を行う事業者に対し必要な勧告をすることができる。

民主党青年局*1
2001年3/21 水島広子議員と宮台真司さんの対談 *2
http://www.dpj.or.jp/youth/report/2001/0321.html
2004年(第20回参議院選挙)公約
民主党政策集 私たちのめざす社会
【2】消費者・人権・共同参画
http://www.dpj.or.jp/seisaku/sogo/manifesto/index/02_03.html

青少年対策
残虐な暴力や性暴力などの有害情報から子どもを守るため、書物の区分陳列や放送時間帯の配慮などによって、普通に暮らす子ども達が有害情報に触れないですむ環境をつくります。また子どもの有害情報について第三者機関(中央子ども有害情報対策委員会)を置き、事業者が自主的に取り組むこととします。大人社会のモラルと保護者の責任感を高め、子どもの権利を擁護します。今後、情報との付きあい方についても単に情報を与えないのではなく、与えつつ、情報化社会に生きる子どもが、情報のもつ意味を正しく理解し活用できる能力(メディアリテラシー)を持てるような教育をすすめます。

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*1:民主党青年局 クラブデモクラッツ http://www.clubd.tv/

*2:このページは当初は「民主党青年局 若者の政治参加をすすめるために」というタイトルでしたが、Sat, 08 Jan 2005 08:42:20に修正されて表記の通りのタイトルになっています。まあ宮台真司氏は別に若者の政治参加をすすめるためにイベントに参加したわけではないので修正して良かったわけですが。