都議会公明党:石井義修都議会議員「低俗漫画は児童虐待だ!」


 

東京都健全育成条例改悪案、委員会可決:淫行処罰・ネット規制義務化を導入
http://d.hatena.ne.jp/kitano/20050325

の続きです。都議会関連の追加情報。
公明党の石井よしのぶ都議(都議会公明党幹事長/墨田区)が東京都議会で「青少年の健全育成を阻害する低俗で卑わいな写真、漫画本、子どもたちにとって知らなくてもよい情報がはんらんしていることは恥ずかしい光景であり虐待と思う」と発言していたことがわかりました。
 

■東京都議会
http://www.gikai.metro.tokyo.jp/
会派(政党)等別議員名簿
http://www.gikai.metro.tokyo.jp/giinmeibo16/c19c8004.htm
石井義修
http://www.gikai.metro.tokyo.jp/giinmeibo16/k10a008.htm

◆都議会公明党
◆都議6期(昭和56.7.23〜現)
◆警察・消防委員会
◆〒131-0046 墨田区京島3-11-10
◆自宅  (3616)6379

会議録
http://www.gikai.metro.tokyo.jp/gijiroku/honkaigi/2005-1/d5115211.htm#02

○百七番(石井義修君) 私は、都議会公明党を代表して質問いたします。
・・・・・
次に、急増するネット犯罪対策について伺います。
急速に発展したインターネットの普及に伴い、その利便性とともに、そこに潜む危険性が指摘されております。はんらんする情報の中には悪質で有害なものが多く、いつ自分自身の周りに犯罪やトラブルが発生してもおかしくない状況にあります。その対策は急務であります。
実際に、架空請求メールに伴うトラブルが急増し、社会問題となっております。いきなりパソコンや携帯電話に対して、債権回収業者を装った人物がメールで、アダルトサイトや出会い系サイトなどの利用料を請求し、銀行口座に振り込ませるなど、悪質で巧妙な手口が横行しております。
そこで、第一に、警視庁は、ハイテク犯罪対策総合センターを中心に、ネットワーク利用犯罪などの取り締まりに取り組んでおりますが、都民の不安を一掃するため、関係機関と連携を図り、集中的な取り締まりが必要であります。警視総監の見解を伺います。
・・・・・
第三に、社会教育の立場から伺います。
都は、有害な情報から青少年を保護するため、平成十六年の青少年健全育成条例の改正で、不健全な図書類についての規制を強化する措置をとりました。しかし、今やインターネットから有害情報が大量に流され、青少年は、犯罪に巻き込むおそれのある情報に無防備にさらされております。
今回提案されている条例の改正は、これらの情報から青少年を保護するため、事業者がフィルタリングの提供に努めることを規定するなど、他の道府県より踏み込んだ内容となっております。これはインターネット利用に伴う危険な現状を踏まえた対応であり、高く評価するものであります。今後、条例施行の効果を上げるため、具体策を竹花副知事に伺います。
あわせて、私は昨年の本会議でも指摘いたしましたが、青少年の健全育成を阻害する一部の低俗なメディア対策についてであります。
まちのコンビニや駅頭に堂々と、だれはばかることもなく、卑わいな写真や漫画本が並べられております。子どもたちにとって知らなくてもよい情報がはんらんしております。先進国では到底見られない恥ずかしい光景であり、これは形を変えた虐待ではないかと思います。
社会は子どもの鏡であり、その鏡であるべき社会が、自分の子どもや孫にも見せられないような不条理なことをやっていて、一方で青少年に健全になれといっても説得力はないのであります。売れれば何でもあり、後は野となれ山となれ、一部の商業主義的なメディアへの自主規制の呼びかけを含め、竹花副知事の対応策を伺います。

 
○知事(石原慎太郎君) 石井義修議員の代表質問にお答えいたします。
次いで、青少年健全育成に関する基本的な考え方でありますが、やはり人材こそ最大の国家の財産でありまして、現下の青少年を取り巻く状況は、これはもう彼らの責任というよりも、むしろ私たち大人の責任でありますが、非常に憂慮すべき状況にあると思います。そういう実態を大人は、子どもの将来のために、国家の将来のために直視する必要があると思います。
青少年の育成については、ご指摘のとおり、学校教育のみならず、やはり地域、家庭の、特に家庭の教育、しつけが親を含めた大人たちの責任だと思います。昔は本当に、近くで遊んでおりますと、非常に横町のうるさいおじさんとかおばあさんがいまして、そこで遊んじゃいかんとか、ああしろ、こうしろと怒られたもんですが、そういう風習が全くなくなってしまったというのは本当に残念なことであります。
繰り返して申しますけども、子どもには大人からしかられる権利がありますし、逆にいえば、大人は子どもをしかる責任があるわけでありまして、青少年の健全育成のためにも親や地域が責任を自覚し、子どもを厳しくしつけるということが絶対に必要だと思います。
しかし、この間、条例の改正に関していろいろ意見をお聞きしました。六本木で婦人科のクリニックを開いていらっしゃる赤枝先生という先生に聞きますと、子どもに小遣いをせびられて、それまで余裕がないから、おまえ、援助交際したらどうだという親がいるそうであります。この援助交際というのも売春そのものでありますけど、そういう言葉のあやに、何か親まで幻惑されて、そういうことを子どもに親がいうというこの事態というのは、本当に肌にアワを生じるような現況にあると思います。
いずれにしろ、私たちは、コンラッドローレンツという動物行動学者はいいましたが、やはり幼いときの子どもに抑制を強いる、我慢を要するに教える。寒けりゃすぐ暖房、暑けりゃすぐ冷房ということじゃなしに、あるいはおなかすいたらすぐ間食ということじゃなしに、やはり子どものこらえ性というものを幼い時期から培っていく努力というものを特に家庭でしませんと、結局、野方図に育てた子どもは、外へ行ってああいう実態の風俗にまみれて堕落していくということになるのではないかと思います。
 
○副知事(竹花豊君) 防犯対策等四点につき答弁いたします。
まず第一に、都の治安対策についてであります。
都は一昨年八月以降、外国人組織犯罪対策、繁華街浄化対策、子どもを犯罪に巻き込まない対策、安全・安心まちづくりなどを中心に犯罪抑止対策を進めてまいりました。この対策には、警視庁、入国管理局はもちろんのこと、区市町村等の関係機関と緊密な連携を保ちつつ、都民の警戒心を高め、その自主的な取り組みを促すことにも努力してまいりました。
その結果、警視庁の格段の努力や都民のさまざまな防犯活動が相まちまして、強盗、ひったくり、侵入窃盗等が前年に比べ一八ないし二六%の減少を見ておりますし、外国人組織犯罪や少年の凶悪あるいは粗暴犯罪も激減しております。
・・・・・
今回の条例改正では、青少年に安易な性行動をいたずらに助長することがないように、青少年に情報を提供する者に自主的な努力を求める規定を設けたいと考えております。これをてこに、今後、関係事業団体に対し、自主的な取り組みを働きかけてまいりたいと考えております。
また、駅頭などで売られている不健全な出版物が電車内に持ち込まれ読まれていることも、ご指摘のように恥ずかしい光景でございます。そこで新年度から、こうした行為の防止対策を検討するための協議会を新たに設置することといたしております。
 
○警視総監(奥村萬壽雄君)
次に、インターネット利用犯罪の実態と取り組みについてでありますが、昨年中、警視庁に寄せられましたインターネット利用犯罪などのハイテク相談は約六千六百件に上っておりまして、おととしに比べて一割近く増加しております。このうち、架空請求や不当請求といった詐欺悪質商法等に関する相談が全体の約三割を占めておりますほか、インターネットオークションに関する相談が千百件と、前年から倍増をいたしております。また、相手をだまして個人情報を入手するいわゆるフィッシングを手段とした詐欺など、次々と新たな手口も出現しております。
こうした情勢の中、警視庁では、平成十二年に設置をいたしましたハイテク犯罪対策総合センターがサイバーパトロールを常時実施をいたしまして、ネットワーク上の有害、違法な情報収集を行っておりますほか、悪質なインターネット利用犯罪等の集中的な取り締まりを推進しているところでありまして、昨年二百三十六件、二百二十六人を検挙いたしております。

公明党
http://www.komei.or.jp/
安全・安心の東京 構築へ 公明新聞:2005年3月2日付
住宅耐震化「5カ年戦略」を ネット犯罪、青少年対策、女性健康相談窓口の設置も 都議会代表質問で石井幹事長
http://www.komei.or.jp/news/daily/2005/0302_02.html

【総合防犯対策】石井議員は、「新種の犯罪の多発や国際テロの脅威により“体感治安”を高めてほしいというのが都民の切実な願いだ」とし、さらなる安全・安心の東京づくりの推進を要請。急増するネット犯罪から都民を守る取り組みや、青少年の健全育成など具体的な対応を求めた。またコンビニ店などに並ぶ不健全図書について「恥ずべき光景であり、形を超えた児童虐待だ。メディアへの自主規制の呼び掛けを」と訴えた。

■都議会公明党
http://www.togikai-komei.gr.jp/
「今後の都政運営について」平成16年10月29日東京都知事石原慎太郎宛て申し入れ
http://www.togikai-komei.gr.jp/rm.html

1. 厳しい財政状況の中にあっても、福祉・医療の充実、住宅問題の解決、中小企業への支援、児童虐待の防止、青少年の健全育成、治安の回復、環境問題の解決など、真に豊かでゆとりある都民生活を実現するための施策は着実に推進していくこと。

■石井よしのぶ東京都議会議員(都議選予定候補/墨田区
http://www3.ocn.ne.jp/~ishii-y/

 
関連ログ。
 

北の系2005/都健全育成条例改正資料/H16年第1回都議会代表質問
http://zirr.hp.infoseek.co.jp/020371.html

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参考文献。
 

『心のノート』研究
柿沼昌芳*1 永野恒雄
『心のノート』研究 (シリーズ「教育改革」を超えて)
http://www.hanmoto.com/bd/ISBN4-8265-0376-8.html
http://d.hatena.ne.jp/asin/4826503768
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4826503768/
※この本の中でコンラッドローレンツの引用の問題が指摘されています。

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追補(2005.3.29)
 
ウェブログのコメントいろいろ。
 

http://umetarou.sakura.ne.jp/diary/?date=20050328

*1:柿沼昌芳氏は私が注目している方の一人。最初に読んだ本は、「高校紛争―戦後教育の検証 戦後教育の検証」http://d.hatena.ne.jp/asin/4826502095 でした。1969年通達の効力がいまも続いていることへの分析が、強く印象に残っています。 「文初高第四八三号 昭和四四年一〇月三一日付 各都道府県教育委員会教育長・各都道府県知事・付属高等学校をおく各国立大学長・各国立高等学校長あて 文部省初等中等教育局長通達  高等学校における政治的教養と政治的活動について 」 http://wwwwp.mext.go.jp:8080/kokuji/book/t19691031001/t19691031001.html