「東京都青少年健全育成条例の改正反対に関する陳情」の審議(4)

東京都議会文教委員会速記録第八号 平成十六年三月二十二日(月曜日)
http://www.gikai.metro.tokyo.jp/gijiroku/bunkyo/d3030103.htm

〇村上委員 私は、東京都議会自由民主党を代表して、当委員会に付託された平成十六年度予算関係議案について意見の開陳を行います。
・・・・
一、青少年健全育成条例の積極的な運用により、青少年を取り巻く環境の整備を推進するとともに、家庭、学校、地域が連携した、心の東京革命の本格的な事業展開を図られたい。
〇大塚委員 私は、都議会民主党を代表して、当委員会に調査を依頼された平成十六年度予算にかかわる議案について意見の開陳を行います。
・・・・
一、青少年の健全育成を図るため、居場所づくりを進めること。
〇野上委員 私は、都議会公明党を代表して、当委員会に付託されました平成十六年度予算関係議案について意見の開陳を行います。
・・・・
一、家庭、学校、地域及び社会全体が心の東京革命に積極的に取り組むための支援策を講ずること。また、青少年の健全育成に向けた取り組みとして、薬物乱用防止対策の強化など青少年施策の充実を図るとともに、青少年健全育成条例の適切な運用に努めること。
〇曽根委員 日本共産党都議団を代表し、来年度予算案に対する意見開陳を行います。
・・・・
一、青少年の健全育成のために、罰則や取り締まりの強化中心ではなく、青少年の居場所づくり、メディアリテラシー、ひきこもり対策など、新たな課題に積極的に取り組むこと。
〇山口委員 私は、都議会生活者ネットワークを代表し、本委員会に付託された平成十六年度予算関係議案について意見の開陳を行います。
・・・・
一、青少年の健全育成に当たっては、青少年が人権意識、判断力や自己決定力をエンパワーメントできる男女平等教育、性教育メディアリテラシー教育を実践すること。
 一、青少年の健全育成に当たっては、子どもの権利の視点に立ち、子ども自身の意見を反映した施策を局間連携で進めること。
〇福士委員 それでは、私から、自治市民’93といたしまして意見を申し述べます。
今や、マスコミ、特にテレビでは、特殊な犯罪を事あるごとに日に何度も繰り返し流すことにより、青少年犯罪が増加したような錯覚を人々に植えつけている。そればかりか、協議会の専門部会の資料でも、青少年特有の犯罪を抜き出し、その中の青少年の比率で、いかにも犯罪増加を推測させようとするなど、正確で論理的判断材料が示されていない。
 一般的にも、不健全図書は、それを読むことで不健全行為に走るというデータはないともいわれている。不健全な状況においては、それを反面教師としてとらえ、自分を律するだけの教育こそ重要視されるべきである。殺人罪があることで殺人がなくなるのであれば、世の中からとっくに殺人は消えているはずである。
 以上、文教委員会にかかわる予算案及びそれに関する事項の問題点を申し述べ、以下、各部局別に意見を申し述べます。
・・・・
一、心の東京革命については、感性の部分にまで行政として踏み込むことは避けること。
一、教育行政は基本的に公教育の改善に注力すべきであり、心の東京革命を掲げた家庭教育への具体的介入は極力避けること。
 一、日の丸掲揚、君が代斉唱を徹底させることに執着し、学校長にまで密告を強要するような思想弾圧は行わず、健全な学校運営を目指すこと。
・・・・
〇東委員長 次に、請願陳情の審査を行います。
・・・・
〇東委員長 
・・・・
 次に、一五第八七号、東京都青少年健全育成条例の改正反対に関する陳情を議題といたします。
 本件については、既に質疑を終了しております。
 これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕
〇東委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一五第八七号は不採択と決定いたしました。