北の系更新

遠藤衛都議会議員(自民党/2002年都議会「青少年健全育成基本法(仮称)の制定を求める意見書提出に関する請願」の紹介議員)

■都健全育成条例改正資料/H16年第1回都議会予算特別委
http://zirr.hp.infoseek.co.jp/020374.html
○提案説明・総括質疑(第1日) 3月12日(金) 第2号
遠藤衛委員(自民党) 健全育成条例改正案に賛成
木内良明委員(公明党) 健全育成条例改正案に賛成
○総括質疑(第2日)      3月15日(月) 第3号
三原將嗣委員(自民党) 健全育成条例改正案に賛成
初鹿明博委員(民主党) 健全育成条例改正案に条件付賛成
○総括質疑(第3日)      3月16日(火) 第4号
土屋たかゆき委員(民主党) 健全育成条例改正案に賛成
長橋桂一委員(公明党) 健全育成条例改正案に賛成
山田忠昭委員(自民党) 健全育成条例改正案に賛成
執印真智子委員(生活者ネット) 健全育成条例改正案に条件付賛成

石原慎太郎著「魂を植える教育」「真実の性教育」を手にして石原都知事の支離滅裂なダブルスタンダードを紹介する初鹿委員。石原知事はかつて「有害図書が無くなっても、犯罪、非行、反道徳、反社会的な行動は減少しないという説に同感」と書いていた。

〇初鹿委員 時間がないので、速く話をさせていただきますけれども、知事はしばしば、最近の若い親は責任感がないということをいわれますよね。
 今、私、手元に、知事が昭和四十四年、私の生まれた年に書いた「スパルタ教育」という本を持っているんですが、この前書きに、なぜこの本を書こうと思ったかという理由を、「子どもの最大の教育者たるべき世の親たちが、自分の子どもの教育について、まったくその責任を放擲し、自信を失っている事実に、不満と失望を感じたからだ。」って書いてあるんですよ。三十五年前に知事が指摘をしている。それがいまだに続いているというね、やっぱりこの事実というものを受けとめないといけないと思うんですね。
 ここでさらにいっているのは、「将来、どんな人間がこの日本の社会に氾濫するかを思うと、ぞっとする」。まさにぞっとする状態ですよね。そのとき指摘をした親が育てた子どもが、今の親たちになっている。つまり、どこかで断ち切らないと、その連鎖って、なかなか簡単に切れないんだということなんだと思います。
 このころ知事は、三冊の教育に関する本を書いているんですよ。このほかに、「魂を植える教育」そして「真実の性教育」って書いているんですけれども、この本で知事がいいたいことは、学校や社会が子どもにしつけをするんじゃなくて、一番最大の教育者は親だと、親がしっかりとすることが重要だといっているんですね。それでまたその中で、ちょっと関係するところでいうと……(「とっくに時計は過ぎてるじゃないか」と呼ぶ者あり)はい。私は子どもの前でヌード写真の氾らんした雑誌を隠さぬことにしているということも書いてあります。
 また、ここに、『理由なき反抗』の作者で、精神分析医であるアメリカのロバート・リンドナーの、いかなるタイプの書物であろうと、非行あるいは犯行をそそり、教唆したりすることは、ぜったいなく、かりに、好ましくない本のすべてがこの社会になくなっても、犯罪、非行、反道徳、反社会的な行動は減少しないという説にも同感である。」と書いてあります。
   〔発言する者多し〕
〇青木副委員長 初鹿委員、手短にお願いいたします。
〇初鹿委員 はい。
 また、現代の社会では、放置すればだれでも各種のウイルスに感染をし……(発言する者多し)最後まで聞いてくださいね。その抗体を備えていくものだが、同じことが性にもいえるだろう。これだけ俗悪わいせつな出版物がはんらんし……
   〔発言する者多し〕
〇青木副委員長 初鹿委員、再度お願いします。
   〔発言する者多し〕
〇初鹿委員 はい。そうした催しがはんらんしている時代ならば、親がいかにそれを禁じようとも、子どもたちはそうした性的事物に自分の好奇心を踏まえて感染していくはずであると書いてあります。
 そういった、三十年前に……
   〔発言する者多し〕
〇青木副委員長 それでは初鹿委員……。
〇初鹿委員 はい、まとめます。
〇青木副委員長 初鹿委員、時間が過ぎてますから……。
〇初鹿委員 三十年前にこのことをいった知事が、それでもやっぱり、今改正しなきゃいけないような状況になっているというふうにいうわけですよ。三十年間できなかったことを……
   〔発言する者多し〕
〇青木副委員長 初鹿委員、初鹿委員、発言を終わります。
〇初鹿委員 三十年間できなかったことを、これからやるわけですから……。
〇青木副委員長 初鹿委員、発言を終わりにしてください。
〇初鹿委員 どのような決意を持ってこれから取り組んでいくのかということをお伺いいたします。
   〔発言する者多し〕
〇青木副委員長 以上で初鹿委員の発言は……。
 質疑ですか。
〇初鹿委員 これからどういう決意でやるのをお伺いします。
〔「答弁する必要はない」と呼び、その他発言する者多し〕
〇青木副委員長 質疑ですか。−−石原知事。
   〔発言する者多し〕
〇石原知事 ここまで来たら、不退転の決意でやります。
〇青木副委員長 初鹿委員の発言は終わりました。

知事の著作の認識と条例案との救い難い矛盾を指摘されても一言も釈明できず結果を優先させる石原慎太郎知事。こんな信義も合理性も無い条例案に賛成する都議の常識人としての神経を疑う。