■テレビ朝日

広瀬道貞社長 定例記者会見(要旨)  2003年11月25日
http://www.tv-asahi.co.jp/company/corp/teirei/2003/1125.html

※ 11月9日 『選挙ステーション』において、自民党の幹部が出演を拒否するなどの騒動があったが、その経緯は?

広瀬社長:
開票速報は、国民の皆さんの政治に対する関心に応える最大のもの。その開票速報番組に自民党の幹部が出演しなかったことは誠に残念である。選挙前の報道に関しては、自民党を始め各党が神経を尖らせていることを私たちも十分承知しており、公平を期すことを徹底すべく取り組んできた。数日後に投票を控えた段階での民主党の「組閣名簿」を報道するのは重要な役割だが、より慎重に取り上げるべきであった。その後引き続いてかつてイギリスの労働党マニフェストの現代版を掲げて選挙に勝ったこと、その一方でマニフェスト実行は難しいという旨を続けて放送したことによって「民主党に肩入れしているのでは?」という誤解を与えてしまったようである。私たちはそのようなつもりはまったくなかったが、結果抗議を受けた。翌日他の政党のマニフェストを放送したが、インパクトと言う点では差がついたかもしれない。そういう意味で私たちにも非があったとは思う。自民党の幹部の皆さんが、11月9日の「選挙ステーション」の出演を辞退されるということであって、今後の取材などには影響がでないことを希望している。

結局、広瀬社長の認識で問題だとされたのは次の二点。

1 民主党の「組閣名簿」報道。
2 具体的には他の政党のマニフェストの報道でインパクトと言う点で差がついた点。

確認しておきますが、民主党の「組閣名簿」を報道することやマニフェストについて報道すること自体は問題ではないという考えのようです。
要するに程度の問題で、他政党のマニフェストについての報道と比較して差があった点だと。

問題は、自民党マニフェストの報道が他の政党と比較して、幹部が出演を拒否しなければならないほど著しく差があったのかどうかですが、その点についての議論は自民党側もテレビ朝日側も不問になっているというか、両者ともこの件はスルーしたがっているように私には見えます。

───────────