目で見る投票率の世代間格差

前回(第19回)の参議院選挙の投票率を世代間別にグラフにまとめました。5万人以上の都市部と全国平均の統計について、世代別に投票率を表示しています。単位は%。
 

 
以下、私的分析。
 

都市部の人は全国平均よりも投票率が低い。
ただし、80歳以上の人たちは都市部で全国平均よりも投票率が高い。
60歳未満では、女性は男性よりも投票率が高い。
60歳以上では、男性は女性よりも投票率が高い。
35歳以上の人の投票率は50%を超えるが、35歳未満の人の投票率は50%に満たない。
20代の人の投票率は、60代の人の投票率の半分に満たない。
20〜24歳の人は、三人に二人は投票していない。
65歳の人の投票率は全年齢平均の3割増、25歳の人の投票率は全年齢平均の3割減である。

投票者の世代間比較をするために、投票者の年齢別構成比をグラフにしました。単位は%。

以下、私的分析。
 

最も多く投票している世代は、50歳〜54歳。(投票者の12%)
25〜29歳の投票者は、65〜70歳の投票者よりも多い。
若年層投票者は、高齢層投票者よりも多い。

以上の統計から得た私の結論はこうです。

政治は、多数が投票に参加している高齢者が基礎票となって形成されている。
若年層は高齢者よりも潜在的な政治力がある。
しかし、投票に行く若年層は少数であり変動しやすいため、常に多数が投票する高齢者の方が政治力は相対的に高い。
仮に、棄権している若年層の半分が投票に参加するようになれば、高齢者の投票者の政治力は半分以下に激減する。
政治に若年層の民意が反映されていないのは、若年層が投票に参加していないからである。
逆に言えば、若年層の投票意欲を失わせることができれば、つねに政治は高齢者の思うままである。
政治は、投票に行っている者のみ人によってつくられ、投票した人のみの民意が反映される。
投票に参加しない限り、投票に参加していない人の民意が反映されることは無い。
政治は力であり、力とは数であり、投票である。悪政は自然災害ではなく、人々の投票結果の必然である。

グラフは財団法人明るい選挙推進協会の統計データを使用しました。

■財団法人明るい選挙推進協会

http://www.akaruisenkyo.or.jp/
参議院議員通常選挙における投票率の推移(地方区・選挙区)

http://www.akaruisenkyo.or.jp/various/04/index.html
第19回参議院議員通常選挙における年齢別投票率(全国/区部)
http://www.akaruisenkyo.or.jp/various/08/index.html
第19回参議院議員通常選挙における年齢別投票率(市部)
http://www.akaruisenkyo.or.jp/various/08/index02.html
第19回参議院議員通常選挙における年齢別投票率(町村部)
http://www.akaruisenkyo.or.jp/various/08/index03.html
選挙啓発画像検索
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岩手県知事・議会議員選挙周知用ポスター「一票を捨てるな」
http://www.akaruisenkyo.or.jp/cgi-bin/dic/search.cgi?search_pkey=01025&pref=e
富山県知事選挙周知用ポスター「待ってろよ投票箱」
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長野県選挙管理委員会グッズ 「ほたりちゃん起き上がりこぼし」
http://www.akaruisenkyo.or.jp/cgi-bin/dic/search.cgi?search_pkey=05024&pref=e
静岡県議会議員選挙等周知用ポスター「イカなくっちゃ」

私の予想では、投票率は全国平均で50%以下。なんとか外れてほしいものですが…。

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