コンテンツ市場で負け組入りが決定的

コンテンツ市場成長率の国際統計が発表されました。
深刻ですね。小渕のIT基本計画、森、小泉の作ったe-Japan計画は失敗です。

日本のコンテンツ市場成長率、世界平均の半分以下 2004/06/18
http://www.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0406/18/news062.html

最も成長しているのが中国の13.1%。次いで韓国の6.5%、アメリカの5.5%となり、日本は2.3%にとどまる。

小渕、森、小泉の作った通信産業政策は、喩えるなら、客がいないのに、バカスカ税金使って高速道路を作り、さらに税金使って高速道路にバス路線を作ったバスを走らせているようなもの。高速バスは毎日走っているれど客がいない。いまさらコンテンツ新興とやらで「バスに乗れ!」と言っても遅い。
4年前のIT基本計画には「IT革命を推進するためには、ハード、ソフト、コンテンツを同時並行的に、かつ飛躍的に発展させることが重要」*1と書いていましたが、実際に税金が使われたのは光ファイバーと携帯電話開発がメイン。
小泉内閣は、新しいe-Japan計画*2を作り、さらに高速道路とバス路線を増やし、税金をまたバカスカ使って「バスを使え!」と訴えるようですが、客が求めているのは自宅から目的地まで直接アクセスできる自家用車=P2Pなので、利用者がすぐには増えません。
Winny問題やら著作権問題やらコンテンツ産業振興問題やらのP2P敵視政策が話題にはなっていますが、それらは結局のところ、「高速道路に一般車が走るのは許させない、政府の作った高速道路使え! 走らせたバスにみんな乗れ! そしてみんな同じ場所に行け!」と言っているようなもの。
アニメや漫画のコンテンツ競争力が高いと言われていますが、それは膨大なP2P流通があり、18禁同人があり、キャプチャーサイトやコピーサイトがあり、そうしたファンや消費者同士のP2P情報流通の上にアニメなり漫画の評価があり、その上にコンテンツ市場があって競争が存在している。
コンテンツ市場の土台部分を無視して競争力だけ増やそうったってそれは無理な話。市場の土台=コピーとP2P流通の開拓や産業構造改革を怠ってするのですから、国際競争力が相対的に下がるのは当然といえば当然でしょう。

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*1: IT基本戦略 平成12年11月27日 IT戦略会議 http://www.kantei.go.jp/jp/it/goudoukaigi/dai6/6siryou2.html

*2: 平成16年 6月15日 e-Japan重点計画-2004 http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/kettei/040615honbun.pdf 「成果目標:2005 年度までに、世界的に評価される魅力的なコンテンツが数多く制作され、デジタルコンテンツ市場において流通されるようにするとともに、2005年度までに、ネットワーク上のデジタルコンテンツ市場規模を1兆円程度に拡大することを目指す。」