東映アニメーション

東映アニメーション半期報告書(第66期(平成15年04月01日 - 平成16年03月31日))より、事業の状況を抜粋引用。

第2 【事業の状況】
1 【業績等の概要】
(1) 業績
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、個人消費はおおむね横ばいで推移しているものの、全体として持ち直しに向けた動きがみられます。
当社を取り巻く事業環境におきましては、DVD等のデジタルメディアの興隆によりビジネスチャンスは拡大するものの、国内外で受注競争激化等の影響を受け、厳しい状況が続きました。
こうしたなか、当社グループは、国内で「ワンピース」、「ドラゴンボール」、「明日のナージャ」、「金色のガッシュベル!!」、海外で「ドラゴンボール」、「デジモンアドベンチャー」を主とした映像販売、キャラクターのライセンス許諾等に加え、DVD等のデジタルメディア市場に積極的に事業展開いたしました。この結果、当中間連結会計期間の売上高は90億87百万円(前年同期比6.0%増)、経常利益は23億51百万円(前年同期比29.7%増)、中間純利益は15億11百万円(前年同期比40.0%増)となりました。
① 事業種類別の業績は次のとおりであります。(セグメント間取引金額を含む)
[映像製作・販売事業]
劇場アニメ部門では、当中間連結会計期間には夏の劇場公開がなく、大幅な減収となりました。
テレビアニメ部門では、当中間連結会計期間は週5本のテレビシリーズ作品に加え、スカイパーフェクTV!において「聖闘士星矢 冥王 ハーデス十二宮編」の放送があり、前中間連結会計期間に比べ全体として製作本数が増加し、増収となりました。
海外では「デジモンアドベンチャー」「ドラゴンボールZ」の売上が減少し、大幅な減収となりました。
また、パッケージソフト部門では「スラムダンク」「ドラゴンボールZ」等のDVDが好調に推移し、大幅な増収となりました。
以上により、当事業の売上高は59億74百万円(前年同期比28.8%増)、営業利益は15億46百万円(前年同期比63.4%増)となりました。
[版権事業]
国内では「ドラゴンボール」は大幅に増収となりましたが、「明日のナージャ」、「金色のガッシュベル!!」は伸び悩み、また「ワンピース」も減収となり、国内全体では減収となりました。海外では「ドラゴンボール」は増収となりましたが、「デジモンアドベンチャー」が大幅に減収となり、海外全体では減収となりました。
以上により、当事業の売上高は21億61百万円(前年同期比19.1%減)、営業利益は10億45百万円(前年同期比19.5%減)となりました。
[関連事業]
商品販売部門では、「ワンピースショップ」は増収となったものの、夏の劇場作品の関連商品が無かったことにより、イベント部門では国内経済の低迷等の影響により、教育部門では「東映アニメーション研究所」の生徒の少数精鋭化を図ったことにより、それぞれ減収となりました。
以上により、当事業の売上高は9億99百万円(前年同期比23.0%減)、営業損失は84百万円(前中間連結会計期間は46百万円の営業損失)となりました。
② 所在地別セグメントの業績は、次のとおりであります(セグメント間取引金額を含む)。
[日本]
国内ではパッケージソフト部門で「スラムダンク」「ドラゴンボールZ」等のDVD販売が好調に推移したことに加え、版権事業部門で「ドラゴンボール」が国内、海外とも増収となり、売上高は88億61百万円(前年同期比6.6%増)、営業利益は24億63百万円(前年同期比17.3%増)となりました。
[アジア]
連結子会社であるTOEI ANIMATION PHILS., INC.が当社作品の動画・彩色等の作業を行い、TOEI ANIMATION ENTERPRISES LTD.が、アジア地域で当社作品の映像販売及びキャラクターのライセンス許諾を行っております。当中間連結会計期間は、アジア地域でデジモンシリーズのキャラクターのライセンス許諾の売上が減少したことにより、売上高は4億93百万円(前年同期比14.7%減)、営業利益は43百万円(前年同期比55.2%減)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前中間純利益が23億43百万円と高水準であり、法人税等の支払10億92百万円がありましたが、前中間連結会計期間に比べ12億27百万円(12.6%増)増加し、当中間連結会計期間末には109億54百万円となりました。
[営業活動によるキャッシュ・フロー
当中間連結会計期間における営業活動による資金の増加は13億7百万円(前中間連結会計期間は10億50百万円の増加)となりました。これは、パッケージソフト部門で「スラムダンク」「ドラゴンボールZ」等のDVDが好調に推移し、大幅な増収となったことで、税金等調整前中間純利益が23億43百万円と好調に推移したことによるものであります。
[投資活動によるキャッシュ・フロー
当中間連結会計期間における投資活動による資金の減少は2億57百万円(前中間連結会計期間は98百万円の減少)となりました。 これは、主に投資有価証券の取得1億16百万円、社屋の改修工事に伴う有形固定資産の取得45百万円、アニメーション協業管理システムの開発等による無形固定資産の取得55百万円によるものであります。
[財務活動によるキャッシュ・フロー
当中間連結会計期間における財務活動による資金の減少は2億10百万円(前期は1億3百万円の減少)となりました。 これは、主に配当の支払2億9百万円によるものであります。

財務諸表については、誉められた内容ではないので省略。と言いつつ一言だけ書いておくと、平成15年3月31日の貸借対照表によれば、1,062,547,000円の法人税の未払いがあります。

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