家族三人で1158.78万円の公的借金(千葉市民の場合)

はいはい、イラク人質事件も大事ですけれど、他にも大事なことはあって、その大事なことを国民の目からスルーさせようとしている悪い連中が今、うじゃうじゃ大活躍していますので、あえてこの話題に触れます。
3月に国会、県会、市議会などの議会で予算案が審議され、予算が成立しましたが、現在、私たちにどれだけの借金があるのかを、千葉市民を例に確認しておきます。

千葉県の累積債務状況
平成16年度末2兆3,169億円。
県民一人あたり38.6万円
県民一世帯あたりだと約100万円

30代の夫婦共働きの子ども一人の核家族の場合だと、3人ですから115.8万円の借金が県にあって、それを返済していかなればなりません。
この借金は千葉県だけの地方債だけであって、県の拠出団体にも社債がありますし、市町村にも借金はありますし、国にも借金はありますし、特殊法人にもそれぞれ借金があります。
例えば、千葉市在住の場合どうなっているかというと、こうなっています。

千葉市 平成15年年度累積債務 9412.73億円
千葉市民一人あたり102.98万円
千葉市民一世帯あたり253.85万円

先ほどの30代の夫婦共働きの子ども一人の核家族の場合、3人で308.98万円の借金を返済しなればならないことになります。
国については、隠れ借金を含まない名目上の債務だけでどうなっているかというと、

平成16年度で国民一人当り
約378万円

となっています。
各家族3人で国の借金を換算すると、1134万円の借金がある計算になります。
ということは、です。
国、県、市の名目上の累積借金の合計額は、千葉市在住のパパママボクの核家族3人の場合、三人で1158.78万円の借金を返済しなければならないということになります。
もちろん、子どもはバイトや援助交際とかやっていない場合は収入ゼロです。
家族三人で1158万円どうやって返済するんですか? もう笑っちゃいます、この状況。(笑い事じゃないですが)
どうでしょうか。少し怖くなってきましたか?
千葉市民じゃなくてよかったぁ〜」とか思っているあなた。甘いですよ。甘い甘い!
千葉県も千葉市も、債務状況は他の都道府県、政令指定都市と比べると、債務状況はまだ健全の方です。他の都道府県、市町村にいくともっともっと恐ろしい状況だということですよ。

これはすべて、私たちが定期的に投票している議員、首長が作っている状況で、つまるところ選挙でわたしたちが投票した結果です。
特に予算案に賛成している議員に投票している人の責任、あるいは選挙で棄権している人の責任は重大ですね。だってその投票(または投票しないこと)によってこの状況が生まれているわけですから。
念のために書いておきますが、各家族3人で1158.78万円の借金というのは、当然のことですが私的な借金やローンは含まれていません。
みんなこのヒドイ状況、どうしたらいいのかもっとよく考えましょうよ。
パパとママが1158万円の公的借金を返済できない場合は、自動的かつ強制的にその借金はぜーんぶ子どもの借金となり、決してその借金から生涯逃れることはできません、死ぬ以外には。
ほんとうに「子どもの健全育成」ということを考えるのであれば、効果が無い、くっだらない情報遮断政策などよりもまず先に、子どもに借金や、環境破壊や、資源枯渇といった状況を相続させないように大人が努力すべきでしょう。なにが子どもにとって一番大事かということを考えましょうよ。

平成16年度予算(政府案)のポイント
http://www.mof-hokkaido.go.jp/kushiro/report/0311/18.pdf

社会経済生産性本部が2004年4月2日発表した国民の豊かさの国際比較調査
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040402-00000213-kyodo-bus_all
国民1人当たりの国際観光収入最下位
国民1人当たりの経済成長率 最下位
国民1人当たりの政府累積債務 最下位
OECD加盟30カ国中、国民の豊かさランキング 日本国 第14位