メールマガジン「まぐまぐ」がアダルトカテゴリーのメールマガジンを全廃

小泉鈍一郎


2004年10月19日、大手メールマガジン発行サービスを運営している(株)まぐまぐ(代表取締役社長大川弘一代表取締役副社長白石岳)は、「アダルトメールマガジンの全廃と移管について」という通知を関係利用者に送信し、アダルトメールマガジンからの完全撤退を表明しました。
バックナンバーは消去されるということですので、情報が必要な方はダウンロードしておいた方がよいでしょう。
以下、当該通知。

Subject: [Mag2] アダルトメールマガジンの全廃と移管について (0000004234)
ご利用ありがとうございます、「まぐまぐ!」です。
突然のお知らせになり、申し訳ありません。
まぐまぐ!」では、諸般の事情により12月1日をもちまして、発行中のアダルトメールマガジンを全廃させていただくことに決定いたしました。
その上で、多くの読者様に配信をされている状況に鑑み、発行者様と「E-Magazine」様のご協力とご理解のもと、読者リストを「E-Magazine」様に一括移管させていただきますことをお知らせいたします。
11月30日までは「まぐまぐ!」から発行されますが、12月1日以降は「E-Magazine」からの発行に切り替わります。
あらかじめご了承くださいますよう、お願いいたします。移管日が近づきましたら、再度ご案内を差し上げます。
【注記】
●「まぐまぐ!」では、1997年1月のサービス開始当初はアダルトメールマガジンの発行申請を受け付けておりました。1998年6月をもって新規申請受付は停止いたしましたが、それ以前に発行申請されたものは、継続発行することを認めていました。
●「E-Magazinehttp://www.emaga.com/ は、アダルトメールマガジンも発行可能なメールマガジンサイトです。
●読者リストは「まぐまぐ!」から「E-Magazine」へ直接、一括移管します。
 発行者を介しませんので、発行者にメールアドレスを知られることはございません。「E-Magazine」においても、読者アドレスは発行者に非公開です。
E-Magazine への移管を希望なさらない方は、11月30日までに、「まぐまぐ!」での読者登録を解除してください。
●「E-Magazine」へ移行された皆様には、オフィシャルメールマガジン
 「E-Magazine News」及び「E-Magazine News ADULT」も配信されます。
もちろん、あとから配信を解除することもできます。
●バックナンバーは移管されませんので、12月1日以降は「まぐまぐ!」から発行されたバックナンバーもご覧になれなくなります。

この通知に対し、利用者から「読者リスト移管について、読者の同意を得ていないのは問題があるのではないか」との問い合わせが複数寄せられていたようで、まぐまぐが釈明の補足メールを送っています。

Subject: [Mag2] アダルトメールマガジン移管についての補足
ご利用ありがとうございます、「まぐまぐ!」です。

一昨日10月19日(火)に、「アダルトメールマガジンの全廃と移管について」という件名でメールをお送りいたしました。その中で、説明不足な点がございまして、お問い合わせをいくつか頂戴いたしましたので、あらためて皆様にご説明をさせていただきます。

【いただいたお問い合わせの趣旨】
E-Magazine」への読者リスト移管について、読者の同意を得ていないのは問題があるのではないか。

【お答え】
説明不足で申し訳ありません。一昨日お送りしたメールが、移管についての皆様の意思をお尋ねする趣旨でした。
各読者様には、ご自身のメールアドレスを移管するかしないかを決定する権利がございます。そこで、以下のようにしていただきますよう、お願いをいたします。

●移管に同意をいただける方
→ 特に何もしていただく必要はございません。
そのまま読者登録を継続されていれば、12月1日で「E-Magazine」に移管されます。

●移管に同意されない方
→ お手数ですが11月末日までに、移管を希望されないアダルトメール
マガジンの読者登録の解除をお願いいたします。読者登録解除をもちまして、移管不同意の意思表示受付とさせていただきます。
11月末日までに解除されましたら、移管対象から外されますので、メールアドレスが「E-Magazine」に引き渡されることはございません。

念のため、まぐまぐに対して法的関係について、確認のメールを出しました。

Date: Thu, 21 Oct 2004 22:23:34 +0900
To: info@mag2.com

              • -

 アダルトメールマガジンについて問い合わせます。
1 アダルトメールマガジン移管は、当該アダルトメールマガジンにつきまぐまぐ!の規約の適用が継続されると理解してよいか?
2 アダルトメールマガジン移管は、当該アダルトメールマガジンにつきまぐまぐ!のプライバシーポリシーの適用が継続されると理解してよいか?
当方としては上記のように理解しておりますが、もし当方の理解がまぐまぐ社の理解と異なる場合は、どこが異なるのか、ご連絡ください。
 尚、この電子メール及び回答は一般に公開されます。
 以上。

北野桂
ki@tree.odn.ne.jp

これに対して株式会社まぐまぐから次のような回答がありました。

ご利用ありがとうございます、まぐまぐの松原です。

【引用部省略】

規約、プライバシーポリシーとも、移管後は E-Magazine のものに従うこととなります。よろしくご理解のほどお願いいたします。

    • -

松原敬二 (Keiji Matsubara)
まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/
※このメールに対するお返事は info@mag2.com へお送りください。

さらに補足メールがありました。

ご利用ありがとうございます、まぐまぐの松原です。

【引用部省略】

補足説明になりますが、今回の移管に際し、弊社と INACS (E-Magazineの運営会社)間で契約書を取り交わしております。
個人情報保護の一環として、契約の中に「INACSは、移管されたメールアドレスを、発行者を含む外部に公開してはならない」という趣旨の条項を設けています。

    • -

松原 敬二 (Keiji Matsubara)
まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/
※このメールに対するお返事は info@mag2.com へお送りください。

まぐまぐの現存アダルトカテゴリーの読者数は、私が確認したところ、2004年10月25日現在、22誌、読者総計266,623人です。

まぐまぐ
アダルトカテゴリーのメールマガジン
http://www.mag2.com/j/17/adultcheck.htm

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共謀罪についての情報(追補)

過去ログの関連記事はこちら。

■kitanoのアレ
共謀罪」の成立は許さない!緊急集会
http://d.hatena.ne.jp/kitano/20041023#p1
「団体」とは誰か(その2):組織犯罪法は形を変えた破防法共謀罪との関係
http://d.hatena.ne.jp/kitano/20041023#p2
思想共有罪:共謀罪国会上程
http://d.hatena.ne.jp/kitano/20041020#p1
6月14日に「共謀罪」新設法案国会上程か
http://d.hatena.ne.jp/kitano/20040610#p2
話し合うことが罪になる共謀罪
http://d.hatena.ne.jp/kitano/20040604#p3

民主党末松義規衆議院議員*1は、2004年3月18日の外務委員会におけるサイバー犯罪条約の審議で、「サイバー犯罪条約共謀罪とは関係無いと思う」と断定して意見を述べています。

末松義規委員(民主党 ・ 無所属クラブ) サイバー犯罪条約国会審議
http://d.hatena.ne.jp/kitano/20040320#p4

末松義規委員 この条約は共謀罪とは関係が無いと思う。

末松義規議員は、今国会で提案されている“サイバー犯罪条約の国内法として提案されている共謀罪”については反対・廃案を主張すると理解できそうですが、どうでしょうか。
末松義規議員ほか民主党の議員のみなさんは、“サイバー犯罪条約共謀罪とは関係無い”との前提でサイバー犯罪条約に賛成したのですから、その判断の通り、“サイバー犯罪条約の国内法として提案されている共謀罪”について反対の姿勢を貫いていただきたいものです。
以下、ネットの情報いろいろ。

法務省
法制審議会刑事法(国連国際組織犯罪条約関係)部会
http://www.moj.go.jp/SHINGI/020918-1.html
http://www.moj.go.jp/SHINGI/021009-1.html
http://www.moj.go.jp/SHINGI/021101-1.html
http://www.moj.go.jp/SHINGI/021121-1.html
http://www.moj.go.jp/SHINGI/021218-1.html
同会議録(html版/北の系)
http://zirr.hp.infoseek.co.jp/020198.html
http://zirr.hp.infoseek.co.jp/020142.html
http://zirr.hp.infoseek.co.jp/020143.html
http://zirr.hp.infoseek.co.jp/020144.html
http://zirr.hp.infoseek.co.jp/020199.html
組織的な犯罪の共謀罪に関するQ&A(想定問答集の抜粋)
http://www.moj.go.jp/HOUAN/houan23.html

破防法・組対法に反対する共同行動
http://www.hanchian.org/index.html

共謀罪反対58時間ハンスト貫徹!!
10.20〜10.22にかけて共同行動は共謀罪反対の国会前ハンストを行ないました。

58時間のハンストはすごいな。愛国者ですね。
山下弁護士の共謀罪についての情報にも注目。

■人権・報道・インターネット(山下幸夫弁護士)
http://homepage1.nifty.com/nik/
改めて共謀罪の新設について考える
http://homepage1.nifty.com/nik/jyoukyou.htm
法と常識の狭間で考えよう(ブログ)
http://beatniks.cocolog-nifty.com/cruising/
共謀罪を成立させて良いか?
http://beatniks.cocolog-nifty.com/cruising/2004/10/post_7.html

日本労働弁護団
共謀罪新設についての意見 2003年7月9日
http://homepage1.nifty.com/rouben/teigen03/gen030709.htm

JANJAN
日弁連シンポジウム・共謀罪(処罰の早期化)の問題性を指摘 2003/10/29
http://www.janjan.jp/government/0310/0310278085/1.php

■法執行のグローバル化に関する研究会
http://www1.neweb.ne.jp/wb/zinken/lawenf.html#Anchor13985
共謀罪が適用される法律名・罪名(法務省資料による)
http://www1.neweb.ne.jp/wb/zinken/kyoubou.html

自由法曹団
共謀罪―5つの質問―
http://www.jlaf.jp/iken/2004/iken_20040115_02.html
共謀罪」の創設に反対する 2003年7月
http://www.jlaf.jp/iken/2003/iken_20030730.html

立命館大学大学院先端総合学術研究科
DATABASE/共謀罪
http://www.ritsumei.ac.jp/acd/gr/gsce/2004/0426hs.htm

■まなざし/共謀罪の新設
http://www.ne.jp/asahi/manazasi/ichi/kyoubou/kyoubouzai.htm

共謀罪」を考える市民集会 
「冗談のつもりだった」は通じない!?
http://www.ne.jp/asahi/manazasi/ichi/kyoubou/kyoubou0402.html
こんなに恐ろしい「共謀罪」 実行しな<ても、相談しただけで懲役に 宮本弘典
http://www.ne.jp/asahi/manazasi/ichi/kyoubou/kyoubou0402.html
冗談も言えなくなる共謀罪の新設 ようこそ、プレ・クライムが裁かれる悪夢の世界へ 海渡雄一
http://www.ne.jp/asahi/manazasi/ichi/kyoubou/kyoubou0402.html

■東京地方労働組合評議会
労働運動もねらわれる「共謀罪
http://www.chihyo.jp/appeal/2004y/roudou240415.htm

救援連絡センター
「治安悪化」キャンペーンを打ち砕き、共謀罪新設法案廃案を勝ち取ろう
http://kyuen.ld.infoseek.co.jp/information/news_log_19.html

■民主法律協会
共謀罪の創設に反対する決議
http://www.minpokyo.org/seimei/seimei-31.html

東京弁護士会
共謀罪新設に対する意見書
http://www.toben.or.jp/abouttoben/opinion/2003/doc030707.html

第二東京弁護士会
共謀罪の成立を阻もう!7.11討論集会
http://www.niben.jp/04info/2003info/kyobozai_030711.html

■自由人権協会
共謀罪」の立法化に反対する声明
http://www.jclu.org/katsudou/seimei_ikensho/20030623.html

■逮捕令状問題を考える会
連帯・抵抗の思想を抑圧する「共謀罪」新設反対を−新たな思想・表現活動取締法制定の攻撃−
http://www2s.biglobe.ne.jp/~reijo/data/hou/kyobo.html

■監視社会を拒否する会
「NO!監視」ニュース 第5号
「意思の合意」を処罰する共謀罪の危険性 講師 小田中聰樹さん
http://www009.upp.so-net.ne.jp/kansi-no/news/documents/news_2003_005.htm

では、権力者はなぜ市民の監視に熱中しているのか、と小田中さんは話をすすめました。「新自由主義」と呼ばれる弱肉強食の自由競争一辺倒の潮流、この動きが国家と結びついて、「国家権力によって優勝劣敗用に作られた市場」が形成されています。これまでの社会が持っていた人間と人間とを結びつける関係が崩れ、社会が荒廃しているのが現状です。
これを束ねるために「真っ正面に躍り出てきたのが警察」です。 警察が、地域を束ね、学校を束ね、家庭の中にも大手を振るって入り込んできます。しかし、「治安の維持」という観点から入り込んでくるわけですから、本当の意味で人間関係を再建するためにどうするのか、という問題には関心を持ちません。むしろ、根本的な問題には手をふれずに、鞭の力で人と人をつなげようとするわけです。つまり、人間社会を「敵味方社会」に変えるのです。小田中さんは、「だからますます人間関係を回復不能な状態にしている」と怒りをこめて糾弾しました。

以下、ブログの言及いろいろ。

http://memrandum-coup.at.webry.info/200408/article_6.html 非暴力直接行動のグループは大打撃だろうとの分析。
http://pdo.cocolog-nifty.com/happy/2004/08/post_17.html 共謀罪の導入は有事体制に向けた法整備の流れを新たな次元に移行させるとの分析
http://ch.kitaguni.tv/u/5068/%B7%FB%CB%A1%A1%A6%CB%A1%CE%A7/0000131696.html 本当に怖くて冗談も言えませんとの感想
http://ch.kitaguni.tv/u/1023/%bb%fe%bb%f6%a1%f5%bc%d2%b2%f1%cc%e4%c2%ea/0000131301.html
http://ch.kitaguni.tv/u/5028/%c6%fc%cb%dc%a4%ce%b9%f1%b2%c8%b8%a2%ce%cf/%b8%a1%bb%a1%a1%a6%b7%d9%bb%a1/0000136232.html 公安警察はウハウハとの分析。漫画家の蛭子能収氏も共謀罪についてコメントしていたのですね。
http://www.cs.kyoto-wu.ac.jp/~hirakawa/diary/archives/200410/031817.php 必ずしも「善良な市民」が涼しい顔でいられるわけでもないとの分析
http://www.officemh.com/archives/000147.html 「隣組*2の再来を狙っているのかとの疑問。
http://www10.cds.ne.jp/~saya/diary/2004/ydiary.cgi?diary10C#1021 共謀罪を作ろうとしているのは盗聴などの監視技術の有効活用が狙いとの分析
http://homepage1.nifty.com/socierat/essay/20040906.htm 政府機関の逸脱行為を監視するNGOの活動を認め支援する枠組みを作るべきとの意見

 
関連ログ・資料。
 

共謀罪」に反対する超党派国会議員と市民の集い
国会、議員の共謀罪関連情報
漫談:共謀罪推進派ビラ
http://d.hatena.ne.jp/kitano/20050716
イベント:共謀罪の廃案を求める国会院内集会
http://d.hatena.ne.jp/kitano/20050708
言論テロ:山岡俊介さん宅が炎上
http://d.hatena.ne.jp/kitano/20050703
神の刑罰:「共謀罪」法案、国会審議入り
http://d.hatena.ne.jp/kitano/20050623
共謀罪反対会/「団体」とは誰か・共謀罪/前科者2人だけでも暴力団
共謀罪」の成立は許さない!緊急集会
「団体」とは誰か(その2):組織犯罪法は形を変えた破防法共謀罪との関係
http://d.hatena.ne.jp/kitano/20041023
共謀罪についての情報(追補)
http://d.hatena.ne.jp/kitano/20041025/p2
思想共有罪:共謀罪国会上程
http://d.hatena.ne.jp/kitano/20041020
話し合うことが罪になる共謀罪
http://d.hatena.ne.jp/kitano/20040604
サイバー犯罪に関する条約を可決
http://d.hatena.ne.jp/kitano/20040424
続・サイバー犯罪条約児童ポルノ選択議定書
http://d.hatena.ne.jp/kitano/20040320
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■北の系
資料/法制審議会刑事法部会議事録
共謀罪推進派が多数の会議
http://zirr.hp.infoseek.co.jp/020145.html
法制審議会刑事法(国連国際組織犯罪条約関係)部会 第1回会議 議事録
http://zirr.hp.infoseek.co.jp/020198.html
法制審議会刑事法(国連国際組織犯罪条約関係)部会 第2回会議 議事録
http://zirr.hp.infoseek.co.jp/020142.html
法制審議会刑事法(国連国際組織犯罪条約関係)部会 第3回会議 議事録
http://zirr.hp.infoseek.co.jp/020143.html
法制審議会刑事法(国連国際組織犯罪条約関係)部会 第4回会議 議事録
http://zirr.hp.infoseek.co.jp/020144.html
法制審議会刑事法(国連国際組織犯罪条約関係)部会 第5回会議 議事録
http://zirr.hp.infoseek.co.jp/020199.html

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■画像メモ

写真は小泉鈍一郎。泣きたいほど生活が追い詰められているのは国民。共感する相手を間違えていないかい?

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