米大統領パロディ:AWOL(違法除隊)ブッシュ
マイケルムーアのおかげで"AWOL"という言葉が広く知られるようになったようですね。
いい傾向です。
ジョージ・W・ブッシュ、AWOL
http://www.michaelmoorejapan.com/words/2004/0123.html
アメリカ合衆“帝国”大統領選挙を前に、ひとつのサイトが燃えているとの情報が入りました。その名も"AWOLBush.com"(無断除隊ブッシュドットコム)。
ブッシュおちょくりサイトは山ほどありますが、ここは“その経歴”を中心に情報提供しているサイトです。
■ AWOLBush.com
http://www.awolbush.com/
日本で喩えるなら、「小泉純一郎未納理由はいろいろドットコム」みたいな雰囲気のサイトでしょうか。
ART作品は普通に笑えます。ここら辺とか。
AWOLBush.com ART
http://www.awolbush.com/art.asphttp://awolbush.ctyme.com/images/awol-prove.jpg
http://awolbush.ctyme.com/images/poster-jetpilot.jpg
http://dca.boozle.net/YellowRogue/carrier3.jpg
http://awolbush.ctyme.com/images/bushiniraq.jpg
http://awolbush.ctyme.com/images/ShowedUp.jpg
http://awolbush.ctyme.com/images/badboys-bring.jpg
http://awolbush.ctyme.com/images/rush5.jpg
http://awolbush.ctyme.com/images/centrist.jpg
http://awolbush.ctyme.com/images/segway.jpg
http://politicalhumor.about.com/library/graphics/bush_awol.jpg
パロディ作品がネットのいたるところで公開されている中でジョージ・W・ブッシュ大統領が選挙を戦っている状況を見るにつけ、安倍晋三自由民主党幹事長が純一郎パロディ作品に対して目を吊り上げて「削除しろ!」と逆上書留郵便を送りつけること*1の非常識さ、安倍晋三自民党幹事長らの彼らの肝っ玉の小ささ、あるいは自由民主党の政治的苦境ぶりがうかがえます。
ついでに、お笑い系ブッシュコンテンツをもひとつ紹介しておきましょう。こういうのと比較すると、日本の漫画は(一部を除いて)毒が薄い。
Funny George W. Bush Pictures - Bush Political Cartoons
http://politicalhumor.about.com/library/images/blbushpictures.htm
Bushitの情報。BushitはBush+shit。クソブッシュ。
"Bushit"を画像検索
http://images.google.co.jp/images?q=Bushit&hl=ja&lr=&ie=UTF-8&sa=N&tab=wi
http://images.google.co.jp/images?q=Bushit&hl=ja&lr=&ie=UTF-8&start=20&sa=N
http://images.google.co.jp/images?q=Bushit&hl=ja&lr=&ie=UTF-8&start=40&sa=N
http://images.google.co.jp/images?q=Bushit&hl=ja&lr=&ie=UTF-8&start=60&sa=N
http://images.google.co.jp/images?q=Bushit&hl=ja&lr=&ie=UTF-8&start=80&sa=N
http://images.google.co.jp/images?q=Bushit&hl=ja&lr=&ie=UTF-8&start=100&sa=N
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政治家批判の版権ポスターパロディに対し、著作者人格権を“裁判で”争う人は、一部のアホは別にして、多くはいません。(しかし後述するように裁判以外の部分で争う人や企業はいます。)
なぜか。
誰が公人(大統領)としてふさわしいかという言論は、公論中の公論だから。
誰が大統領にふさわしいかという言論で作品が使われるということは、それだけそのポスターや作品にポピュラリティがあるという評価でもあるわけで、パロディとして使われた作品の価値を高めこそすれ下げることにはなりません。
仮に裁判になったら「権利ばかり主張してパブリシティを考えない利己的な奴」という悪いレッテルがたちまち貼られ、裁判で得る以上の損害を自分の行為によって被ることになるでしょう。だから裁判には(滅多に)ならない。
そういう意味でのパブリシティが、アメリカ合衆“帝国”の言論界には、日本の言論界よりもあります。
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パロディと名誉毀損
アメリカには、「ハスラーのフォルウェルパロディ事件」という有名な裁判判決があります。
この事件は、伝道師で保守政治評論家のJ・フォルウェル*1のパロディインタビュー(架空のインタビュー)が、カンパリ*2というお酒の広告のすぐ横に「ジェリ・フォルウェル、私の初体験を語る」というタイトルで掲載されたことが問題となって事件*3でした。
日本で「ハスラーのフォルウェルパロディ事件」を喩えるなら、「池田大作、俺様のブルセラ初体験を語る」みたいなエロエロな架空パロディインタビューが「噂の眞相」あたりに掲載され池田大作氏に「噂の眞相」が名誉毀損で訴えられたような感じの裁判でしょうか。
結論から言うと、「ハスラーのフォルウェルパロディ事件」は、現実の悪意の法理*4の転用*5により、ハスラー誌が勝訴しています。
この事件は、(「アマデウス」を監督した)ミロシュ・フォアマン監督*6により「ラリー・フリント」*7という映画の中でくわしく描写されていますので、機会があったら観てください。表現の自由をテーマにした名作です。
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*1: Jerry Falwell の画像イメージ検索 http://images.google.co.jp/images?hl=ja&lr=&ie=UTF-8&q=Jerry+Falwell+
*2: カンパリの画像イメージ検索 http://images.google.co.jp/images?q=%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%91%E3%83%AA&hl=ja
*3: 合衆国最高裁判例: Husler Magagine v. Falwell, 485 U.S.46 / 1988
*4: 現実の悪意の法理:公務にたずさわる公人に対する名誉毀損の成立は、問題の表現が現実の悪意(actual malice)をもって作られた場合に限られる、という法理。 ニューヨークタイムズ事件(New York Times Co. v. Sullivan / 1964) 「公務員は、その公務に関する行為に関係して、名誉毀損にわたる虚偽ゆえに損害賠償を認められるのは、当該記事の言明が現実の悪意によってなされた場合にかぎられねばならないということが、憲法保障条項が要求する連邦法上のルールである。“現実の悪意”とは、当該言明が虚偽であることを知っていて、もしくは、それが虚偽かそうでないかを一向に介さずに、あえておこなった場合を指す。」
*5: 合衆国最高裁における現実の悪意の法理の転用:当該パロディは誰が読んでもあまりにも嘘っぽい内容のものであり、フォルウェルが真剣に語った言葉とは到底考えられずパロディは“合理的に信じ難い”ものであるから、フォルウェルは傷つき損害を受けたという効果も生じておらず、保護法益たる“精神的・感情的な苦痛”は存在しない。
*6: http://www.netpro.ne.jp/~takumi-m/cinema-directer/Milos_Forman.htm
*7: ラリー・フリント(ハスラー誌の創刊発行人): http://www.netpro.ne.jp/~takumi-m/rally-fullint.htm
大統領パロディでCM降板
最近話題になった大統領批判といえばウーピー。
「ブッシュ大統領の名を使ったわいせつ発言を行った」だそうですが、それが彼女の仕事だったわけでしょう? 仕事を仕事通りにこなしてクビって理不尽ですよね。くだらん。
ウーピー・ゴールドバーグ、CM降板
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040720-00000005-flix-ent
再送:ウーピー・ゴールドバーグ、米大統領への発言でCM降板へ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040715-00000672-reu-ent
ウーピーのニュースですが、こういう“伏線”が貼られていたことを想起すべきでしょう。
■暗いニュースリンク:ジョン・ケリー、芸能界から支持者総動員
フォックスニュース2004/05/06付け記事より。
http://hiddennews.cocolog-nifty.com/gloomynews/2004/05/post_3.htmlところで、極右メディアのフォックスニュースがわざわざこうした「ケリー支持芸能人」ニュースを掲載している意味は・・・考えないほうがよいかもしれない。
参考情報&映画。
SADAHIKOのシネマ道楽 嵐のあと…深く悲しき赤狩りの傷跡』
http://www.din.or.jp/~grapes/doraku/file22.html
マジェスティック
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%a5%de%a5%b8%a5%a7%a5%b9%a5%c6%a5%a3%a5%c3%a5%af
ハリウッドとマッカーシズム 現代教養文庫 (1592)陸井三郎 (著)
ISBN:4390115928
ハリウッド―良心の勝利 山田和夫 (著)
ISBN:440602090X